理想の年収から見た結婚相手に求める条件~結婚や子育てに関する意識その5~

『結婚や子育てに関する意識』について、その2から前回までは、“出会い”に注目してデータを見てきました。

今回は、『結婚や妊娠・出産に対する理想と現実のギャップを掘り下げる~結婚や子育てに関する意識その1~』でご説明した「結婚に必要な状況」でトップの回答となった「経済的に余裕ができること」にまた視点を戻し、経済面に着目したいと思います。

下図は、結婚を希望している、かつ、結婚していない20~40歳代の男女に聞いた、結婚相手の理想の年収のグラフです。

図1:結婚相手に求める条件(理想の年収)

出典:少子化社会対策白書(内閣府)(https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2019/r01webhonpen/html/b1_s1-1-6.html)

男性が結婚相手に求める理想の収入として「収入は関係ない」の割合が一番高いですが、女性が結婚相手に求める理想の収入は、「わからない」・「400万円~500万円未満」・「500万円~600万円未満」の割合が2割前後で並んでいます。

そして、気になる点としては、男性はどの年代でもデータにばらつきはあまりありませんが、女性は年代によってデータにばらつきがある点です。

女性の20代の回答では、300万円台・400万円台・500万円台と大きな差はなく、300万円台も高い値です。

しかし、30代になると300万円台はグッと下がり、400万円台・500万円台が中心になってきます。

そして、40代では、300万円台・400万円台・500万円台と右肩上がりで、全体をとおして500万円台が一番高くなっています。

インターネット上で女性の声を検索したところ、

・結婚(出産)後は男性の収入で生活をしたいから、収入は高い方がよい。

・結婚(出産)をしても結婚(出産)前と同等に働き続けたいと思っており、自分と同等・少し上、もしくは収入にはあまりこだわらず、家事・育児に協力的であることなどを重視している。

・自分自身にある程度の収入があり、生活レベルを保つために自分と同等もしくはそれ以上がよい。

・収入に大きなこだわりはないけれども、男性の方が収入が高い方が夫婦としてはうまくいくと思う。

など、様々な声がありました。

男性の声はというと…インターネット上のデータとしてはあまり女性の収入についての声を見聞きすることがありませんでした。

今回のデータから推測しますと、「収入は関係ない」と200万円台・300万円台の回答が多いことより、自身の収入が生活設計の基本であり、女性側の収入を生活設計における必須要素とは考えておらず、+αとして考えているのではないでしょうか。

ただ、「自分の収入がメインではあるが、子どもの教育費等を考えると、それだけでは不安を感じるため、共働きは基本としたい」という声はよく見られます。

データとしての傾向は読み取れますが、実際にどのように考えてその収入と回答したかは上記のように人それぞれの考え方があります。

「これくらいの収入があるといいと思う」と漠然と考えるのではなく、相手の現在の収入にだけ着目するのではなく、なぜその収入を理想とするのかを自問自答し、収入に対しての考え方をきっかけに「価値観が合う人を理想とする」ことも大切ではないでしょうか。

結婚や子育てに関する意識の調査関連記事 (まとめ:半沢まりこ)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次