どのような“出会い”があれば結婚につながるのか?~結婚や子育てに関する意識その2~

前回の『結婚や妊娠・出産に対する理想と現実のギャップを掘り下げる~結婚や子育てに関する意識その1~』に引き続き、再度、結婚を希望している者で結婚していない20~40歳代の男女3,980人に聞いた「どのような状況になれば結婚すると思うか」をご覧ください。

前回は、グラフでトップの割合となった「経済的に余裕ができること」に注目してお話ししました。

よく見ると、「異性と知り合う(出会う)機会があること」と「希望の条件を満たす相手にめぐり会うこと」という“出会い”に関する項目がそれぞれ36.1%と30.5%となっています。

この統計は、複数回答可とされているので、回答者の重複が大きいかもしれませんが、この二つを合わせて見ると、パーセンテージ的に大きくなりそうです。

今回は、この“出会い”に注目して考えていきましょう。

図1:結婚に必要な状況

出典:少子化社会対策白書(内閣府)(https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2019/r01webhonpen/html/b1_s1-1-6.html)

下図は、結婚を希望している者で結婚していない20~40歳代の男女のうち、今結婚していない理由として「適当な相手にめぐり会わない」と回答した者に、その具体的な内容を聞いた数値(単一回答)をグラフ化したものです。

図2:「適当な相手にめぐり会わない」の具体的内容

出典:少子化社会対策白書(内閣府)(https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2019/r01webhonpen/html/b1_s1-1-6.html)

「そもそも身近に、自分と同世代の未婚者が少ない(いない)ため、出会いの機会がほとんどない」という回答が圧倒的に多く、42.6%を占めています。

20~40歳代の男女となると、日々の多くの時間を働いて過ごすか、自宅で過ごしていることでしょう。

となると、仕事環境が気になるところですが、日本経済新聞によると、

企業全体のうち中小企業が圧倒的な割合を占めるのが日本の産業構造の特徴だ。2016年の経済センサス活動調査によると、個人事業主を含む中小企業は企業数で全体の99.7%、従業員数で68.8%を占める。
出典:2020/5/20付少子化社会対策白書(日本経済新聞)(https://www.nikkei.com/article/DGXKZO59317670Z10C20A5EA2000/)

とあり、さらに中小企業とは、

業種によって異なり、製造業は資本金3億円以下または従業員300人以下、サービス業は資本金5千万円以下または従業員100人以下などだ。小規模事業者は製造業の場合、従業員20人以下の企業をさす。
出典:2020/5/20付少子化社会対策白書(日本経済新聞)(https://www.nikkei.com/article/DGXKZO59317670Z10C20A5EA2000/)

と書かれています。

個人事業主を含む中小企業の割合と従業員数を見ると、「20~40歳代の男女で同世代の未婚者が少ない」と感じることについても納得できる状況です。

また、「同世代の未婚者は周囲にいるが、自分が求める条件に見合う相手がいない」の回答が13.5%あり、合計すると56.1%となります。

「そもそも身近に、自分と同世代の未婚者が少なく出会いの機会がほとんどない上に、同世代の未婚者がいたとしても求める相手ではない」となるのは、日常の多くを過ごす職場状況から見ても仕方のないことかもしれません。

では、その現状をどのように打開しているのでしょうか?

次回は、相手を探すための行動について見ていきましょう。

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