日本で少子化対策を検討する場合、「合計特殊出生率」と言う指標が良く取り上げられます。
そもそもこの指標の定義は如何なるものなのでしょうか?
厚生労働省の定義を見て見ます。
合計特殊出生率とは
と言うことで、未婚か既婚は問うてないですが、日本では未婚女性の出産率は諸外国に比べ低い(約2%以下)と聞きます。
詳しい定義は以下の厚生労働省のサイトを参照ください。
平成23年人口動態統計月報年計(概数)の概況
合計特殊出生率の定義は指標の出し方として以下のの2つの方法が有るようです。
- 「期間」合計特殊出生率
ある期間(1年間)の出生状況に着目したもので、その年における各年齢(15~49歳)の女性の出生率を合計したもの。
女性人口の年齢構成の違いを除いた「その年の出生率」であり、年次比較、国際比較、地域比較に用いられている。 - 「コーホート」合計特殊出生率
ある世代の出生状況に着目したもので、同一世代生まれ(コーホート)の女性の各年齢(15~49歳)の出生率を過去から積み上げたもの。
「その世代の出生率」である。
ここで、注意点は既婚の女性だけでなく、すべての女性(未婚女性も含む)を母数にする点です。
ですので、エリアを対象にした合計特殊出生率を比較する場合に、そのエリアの人口に占める未婚率も大きくこの指標に影響しますので、未婚女性の流入が多い都市部エリアの合計特殊出生率は、未婚女性の流出の多い地方エリアの比較で必然的に不利になります。
この問題を取り上げた記事が以下のYahooニュースにもありました。
日本の出生数の半分以上を占める8大都市とその他の地方との大きな格差が及ぼす次世代への禍根(荒川和久)…
結婚も出産も金次第日本の出生数は右肩下がりとなっていて、当然子どものいる世帯数も減っている。それは、その前段階としての婚姻数が減っていることを意味する。国民生活…
子育ては都市部ではない方がしやすいように思えますが、今後このテーマを取り上げて行きたいと予定しています。
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