子どもの数の理想と予定の違い~出産・子育てをめぐる意識等その1~

前回まで、独身でいる理由を中心に、結婚をめぐる意識について考えてきました。

今回は、結婚から少しライフステージを進めて、出産・子育てをめぐる意識について考えていきましょう。

下図は、平均理想子供数と平均予定子供数の推移のデータです。

著しい変化ではありませんが、妻の年齢50歳未満の初婚どうしの夫婦にたずねた理想的な子供の数と夫婦が実際に持つつもりの子供の数は、低下傾向にあります。

図1:平均理想子供数と平均予定子供数の推移

出典:少子化社会対策白書(内閣府)(https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2019/r01webhonpen/html/b1_s1-1-5.html)

さらに下図は、年齢別にみた未婚者の平均希望子ども数です。

1997年頃までは、男性は18~29歳までと30歳以上とで、大きな数字の違いはありませんでしたが、それ以降、18~29歳までの平均と30歳以上の数字を見比べると、0.1程度の差異が出るようになりました。

女性は、もともと18~29歳までと30歳以上とで差異があります。

図2:調査・年齢別にみた、未婚者の平均希望子ども数

出典:第15回出生動向基本調査(国立社会保障・人口問題研究所)(http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou15/gaiyou15html/NFS15G_html10.html)

前々回のブログでも書きましたが、厚生労働省の令和元年人口動態統計月報年計(概数)によると、平均初婚年齢は、夫31.2歳、妻29.6歳です。

図1と2のデータは、未婚者と既婚者という違いはありますが、現在の平均初婚年齢が男女ともに30歳前後ということで、平均理想子供数と平均予定子供数の低下傾向の原因として、参考になるのではないでしょうか。

次回からは、もう少し出産・子育てをめぐる意識を掘り下げて、理想の子ども数を持たない理由について考えていきたいと思います。

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