『2053年には1億人を割る見込みの総人口』と内閣府の少子化社会対策白書で紹介されています。
この数字にピンとくる方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
日本の人口の推移を図で見るとイメージしやすいでしょう。
ぜひ、下図をご覧ください。
出典:少子化社会対策白書(内閣府)
2010年を境に人口が減少傾向となっていますが、気になる点は総人口の減少だけでなく、人口の内訳です。
1950年の総人口と2065年の総人口の推計は、8,500万人前後で同水準と考えられますが、0~14歳の年少人口の割合を見ると、35.4%だった1950年に比べ、2065年は10.2%と25.2%も減少が予測されています。
人口ピラミッドで見ると、さらに顕著に傾向を見ることができます。
図2:1965年の人口ピラミッド画像
出典:人口ピラミッド(国立社会保障・人口問題研究所)(http://www.ipss.go.jp/site-ad/TopPageData/PopPyramid2017_J.html)
図3:2065年の人口ピラミッド画像
出典:人口ピラミッド(国立社会保障・人口問題研究所)(http://www.ipss.go.jp/site-ad/TopPageData/PopPyramid2017_J.html)
人口ピラミッドは、経済の成長に伴って、上記のように人口急増型の富士山型から人口減少型のつぼ型に変化していくと言われており、世界の主要国でも同様の傾向がみられます。
ただ、下図のように、その中でも日本は年少人口割合が小さく、少子化傾向を強く感じます。
図4:諸外国における年齢(3区分)別人口の割合
出典:少子化社会対策白書(内閣府)
国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)によると、未婚者の平均希望子ども数と夫婦の平均理想子ども数、平均予定子ども数いずれも前回調査より低下しているそうです。
また、平均理想子ども数より、平均予定子ども数のほうが少ない結果が出ていますが、その最も多い理由が「子育てや教育にお金がかかりすぎる」とのことです。
第1子出産前後の妻の就業継続率が上昇傾向だそうですが、上記の理由を踏まえると納得の結果です。
ただ、いずれは結婚しようと考える未婚者の割合は、男女ともに前回調査と大きな変化はなく、依然として高い水準にあるそうです。
結婚を望む未婚者の割合が高いことは、対策次第で少子化を止めることができるのではないでしょうか。
次回からは、さらにこの出生率や婚姻率、結婚をめぐる意識などを掘り下げて、少子化をめぐる現状を見ていきたいと思います。
コメント
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[…] 出生率の低下の理由としては、「少子化が続いた先の日本の未来はどうなる?~少子化の現状~」でも書いたとおり、「子育てや教育にお金がかかりすぎる」ということが挙げられます […]